ブリリアントジャークにやられてメンタル相談に行った話
実はわたくし、仕事を始めてから幸い周りの人には恵まれて、
のびのびとさせて頂いていたのだけれど。
近年ついに、ヤバ同僚ガチャに当たってしまいまして。
メンタルケア相談を受けて現在に至るのだけれども、
貴重な体験だったからシェアしたいと思います。
まずその「ヤバ同僚」、どんな人かをご紹介します。
経験年数としてはわたくしの2年先輩なんだけど、
うちの職場に来る前はその分野における日本のトップ層組織に所属していたというお人。ちなみにうちは自他ともに認める弱小。
その人まず、すごく仕事をする。
色んな知識を持ってて、執念にも近い熱意があって、時間も惜しまず夜中まで仕事する人。
でもその人、いろんな人から遠巻きにされてる。
何なら「ヤバい奴」とまで言われる。
なぜか?人間性に問題があるから。
特性① 攻撃性高め
ヤバ同僚、自分の全精力を以て得た仕事の知識や労力をもって、他人を思いっきり殴りに行く。
「お前の仕事を(勝手に)見たが、こんなことでは駄目だ」
「お前の判断は間違っている。
こんな判断は〇〇(前職トップ層組織)ではあり得ない」
「お前らが仕事をしないから、俺がこんなに夜中まで働いているんだ」
「俺は組織のために言っている。
俺が間違っているというなら、俺以上に仕事をしてから言ってみろ」
とまあこんな具合に、次から次へと勝手にゴングを鳴らしてはリングに手招きし、
ボッコボコに殴ることを繰り返しているのよね。
しかも衆人環視でそれをやるのが大好き。「つるし上げ」ってやつです。
ちなみにリングに上がること自体を拒否すると、
それはそれで「腰抜けめ」「無責任」「仕事をする資格がない」って
場外でボッコボコにするんだけど。
特性② 数字、肩書好き
ヤバ同僚、数字大好き。
議論の際にとにかく数字を捲し立てる。
とにかく知ってる数字を並べまくる。
どれが有用でどれが考慮しなくていい数字かは関係なく、
とにかく数字をたくさん並べる。
あと肩書大好き。
二言目には
「〇〇(前職トップ層組織)では~」
「俺が昔お世話になった〇〇さん(偉い人)は~」
で相手の論を封殺する。
特性③解決策は出さない
ヤバ同僚、建設的になれない。
散々いろんな人の仕事に噛みついて物申しているんだけど、
決して「こうしたほうがいいんじゃない?」は言わない。
「これはダメだ改善しろ」
→どう改善するかじーと監視
→思うような改善にならない
→「ほら見たことかこの無能が」の繰り返し。
特性④絶対謝らない
ヤバ同僚、割とでっかいミスする。
その度に大騒ぎする。「周りの環境が悪い」と。
「ミスが起こる環境にした周りが悪い、つまりミスしたのは周りだ」論発動
→ヤバ同僚がミス出さないように周囲の人のチェックシステムが更に煩雑化・複雑化。
その過程で絶対一度も謝らない。というかミスをしたのが自分と認めない。
…上司がちゃんと叱れって思うじゃん??
響かないのよ、上司のことナメてるから。
うちはいわゆる弱小だから、弱小のトップは強豪の末端に満たない、ということみたい。
こういう人って偶にいるよなー、と思ってたら、ちゃんと名前があるみたい。
「ブリリアントジャーク(Brilliant Jerk)」
っていうんだって。
元はNetflixのドリームチーム論に出てきた言葉みたいなんだけど、
「優秀だけどイヤなやつ」のことを指すみたい。
で、こういう奴組織に対しては、
生産性低下やコミュニケーションギスギス化のデバフ効果があるらしいのよね。
高らかに「組織のために~!」とか言うくせにデバフっていうね。
それに悩まされている組織や個人も多いって話なんだけど…
で、わたくしも例にもれずこのヤバ同僚にボコボコにやられて、
案件に取り掛かる前に気持ちが落ち込むようになってしまったのよね。
暗示のように「自分は無能だから、この案件を上手くこなせる訳がない」と思ってしまうの。
「やりたくない」ではなくて、「やれるわけがない」「やらない方が良い」になって戦意喪失。
そうすると身体にも症状が出てきて、まず手が動かない。頭が働かない。
勝手に涙が出てくる。
メンタル激ヤバじゃん???
そう思って、わたくし職場のメンタルケア相談に飛び込みました。
男性の臨床心理士さんと1対1での面談。
「逃げましょう」
かくかくしかじか話すと、まずこれ言われる。
こういうブリリアントジャークとかパワハラ上司って往々にして存在して、
それに対する対策ってどこを見ても「逃げろ」一択なのよ。知ってんのよ。
でも実際に上に書いた人の実例を考えるとね、逃げられないのよ。
そういう人ってホーミング機能付きなの。
こっちが逃げても追ってくるのよ。
「逃げた」から、「追う」のよ。そこに理由なんてないの。
「逃げた」から、お仕置きに「追う」のよ。
そんで捕まえてよりボコボコにするの。
そして変わらず、こっちの仕事を遠くからじーっと監視して勝手に評価してるのよ。
それで「逃げられないんだ追ってくるんだ」という話をして、
「逃げられはしないみたいなので、せめてうまい殴られ方はないでしょうか…?」
って聞いたのよ。
ポカンとされたね。
「え、殴られるのはいいんですか…?」
「いや良くないけれども、どこに隠れても探し出されて殴られるんで…」
「ええ…」
みたいなね。
ブリリアントジャークについては、発端のNetflixにおいては「居場所はない」と明言されているのよ。そういう奴はいらんと。
ただし、全ての組織でブリリアントジャークを拒絶できるかと言われればそれは別。
だって、ブリリアントジャークは仕事をするから。
周りにデバフ効果をかけながら、自分は全身全霊で仕事をするからね。
そうして一人勝ちの構図を作って、その場をより支配するようになるのよ。
恐怖。
まぁ結局視認できないとおーーーくのところまで逃げないと逃げきれない訳なんだけど、そんなことは狭い業界難しいからね。
で、メンタルケア相談はあんまり救いにもならなかった訳なんだけど、
私はどうしたか。
- まず退職を決意します
「決意」するだけね。せっかく築いてきたキャリアをヤバ同僚に潰されたくないからね。お給料も欲しいし。
- 資格取得します
ブリリアントジャークにやられると、もう自分もすべてを投げうって仕事しないといけないような気にさせられるんだけど、真逆を行きます。
現在と同等の収入が得られる就職率の極めて高いニッチ資格取得に動きます。
- 生ハム原木論へ昇華
cf. 一時期大流行したえすきち(@flowertoman)さんのツイート(現X)
生ハム原木が家にあると、ちょっと嫌なことがあっても「まあ家に帰れば生ハム原木あるしな」ってなるし仕事でむかつく人に会っても「そんな口聞いていいのか?私は自宅で生ハム原木とよろしくやってる身だぞ」ってなれる。戦闘力を求められる現代社会において生ハム原木と同棲することは有効
- 意外とまだ続けられてる
資格を取っていつでも離脱できるぞ、っていう状況を作ったから、意外とまだ続けられてる。
でも気付いた???
ヤバ同僚、なーーーーーんも変わってない。
何のお咎めもなく野放し状態ですよ。
被害者は増え続けて、恐らく離脱する人も出てくると思う。
これがデバフ効果。これがブリリアントジャーク…
恐ろしい存在…
以上です。
またいずれ。